妊娠中や産後には赤ちゃんに栄養を届けるために、普段よりも栄養面に気を付けます。
でも、気を付けていても、なかなか難しいものですよね。
どの栄養素が必要なのか、何を食べればいいのだろうと悩みますよね。
私も妊娠中に栄養面について、とても悩みました。
どんな栄養素が妊娠中や産後に必要なのか、詳しくまとめてみました。
皆さんの参考にされば、幸いです。
妊娠中、産後に必要な栄養素はなに?
ビタミンD | カルシウムの吸収を促進して、骨の育成を助けます。 |
ビタミンC | 鉄の吸収を促進し、酸化を防ぎます。 |
カルシウム | 骨や歯の形成に欠かせません。 |
マグネシウム | 骨や歯の育成に必要であるほか、体内酵素の働きや血液循環などの正常化に関わります。 |
鉄 | 赤血球を作るのに必要な栄養素。不足すると貧血や運動機能や認知機能の低下を招きます。 |
葉酸 | 赤血球の形成を助けるほか、赤ちゃんの正常な発育に寄与します。 |
この6つの栄養素が摂取したほうがいい代表的な栄養素です。
1つの栄養素を摂取しすぎても他の栄養素が無いと、補うことができないのですね。
栄養素が摂取できる食材はどんなものかまとめました。
どんな栄養素が必要なのかわかったが、どの食材を摂ればいいのか、わからないですよね。
画像も交えて、わかりやすくまとめてみました。
ビタミンD
骨や歯などをつくるカルシウムの吸収を良くしたり、骨にカルシウムを沈着させる働きをもっています。
- 鮭、マグロ、サバなどの魚
- 牛のレバー、バター、チーズ、きのこ類など
ビタミンC
ビタミンCは、脂質代謝やホルモンの生成など、体のなかのさまざまな酸化還元反応に関わっています。
皮膚・血管・軟骨などに存在して、細胞と細胞をつなげています。
コラーゲンを合成するためには、ビタミンCが欠かせない存在です。
鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄と2種類あります。
ヘム鉄が体に吸収されやすい反面、非ヘム鉄は吸収効率が悪いことが知られています。
ビタミンCを摂取すると、非ヘム鉄の吸収を助ける働きをします。
- 赤ピーマン
- 黄ピーマン
- ブロッコリー
- キウイフルーツ
- いちご
- ネーブル
カルシウム
カルシウムは主に小腸で吸収されますが、腸管での吸収、血液から骨への沈着、骨から血液への溶出、尿中への排泄などが調節されます。
カルシウムは、骨や歯の主要な構成成分になります。
細胞の分裂・分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進などにも関わっています。
- わかさぎ
- 牛乳
- 干しエビ
- スキムミルク
- 小松菜
- モロヘイヤ
マグネシウム
マグネシウムは補酵素としてまたは活性中心として300種類以上の酵素の働きを助けています。
エネルギー産生機構に深く関わっていて、栄養素の合成・分解過程のほか、遺伝情報の発現や神経伝達などにも関わっています。
カルシウムと拮抗して筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたり、血小板の凝集を抑え血栓を作りにくくしたりする働きがあります。
- かぼちゃの種(炒ったもの)
- あおさ
- いり大豆
- 木綿豆腐
- がんもどき
- するめ
- なまこ
鉄
鉄は私たちは呼吸して吸った酸素でエネルギーをたくさん作り出しています。
鉄は、その酸素を運ぶトラック(ヘモグロビン)の一部となって酸素を全身に運んでいます。
筋肉の中にいて(ミオグロビン)血液からの酸素を受け取ったりもしています。
- あさりの水煮缶
- 豚レバー
- あさりの佃煮
- 干しひじき
- 鶏レバー
- 大豆(国産)
- 切り干し大根
- 煮干し
- ほうれん草
- 煮干し
葉酸
葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球の生産を助けるビタミンです。
代謝に関与しており、DNAやRNAなどの核酸やたんぱく質の生合成を促進し、細胞の生産や再生を助けることから、体の発育にも重要なビタミンです。
葉酸は細胞の分裂や成熟を大きく左右するため、特に胎児にとっては重要な栄養成分であるといえます。
妊婦が葉酸を十分に摂取することで、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができます。
- 枝豆
- 納豆
- ライチ
- ほうれん草
- 焼きのり
- 鶏レバー
妊娠前から健康なからだ作りについての厚生労働省の見解
妊娠中や産後の方は、自分のからだの栄養も必要ですが、産まれてくる子どもの栄養も考えなければなりません。
厚生労働省が妊娠中や産後にはどのような栄養が必要なのか、詳しく説明されている文書があるので、紹介します。
「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」では、妊婦は妊娠中の母子の適切な栄養状態を維持し、正常な分娩をするため、妊娠前と比べて余分に摂取すべきと考えられるエネルギーおよび栄養素摂取量が、妊娠期別に付加量として設定されています。また、授乳婦についても同様に付加量が示されています。しかし、妊婦における「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」の推奨量・目安量と現在の摂取量を比較すると、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛など多くの栄養素の摂取量が少ない状況にあります。妊娠後に、急激に食事を変えることは難しいため、妊娠前からの適切な栄養摂取が望まれます。
「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」の推定エネルギー必要量と平成 29 年国民・健康栄養調査(厚生労働省)に基づく摂取量を比較したところ、特に若年女性において、十分にエネルギーを摂取できていない状況が明らかになるなど、日本人の若年女性はエネルギー、栄養素等の摂取が十分ではないというデータが示されています。また、エネルギー産生栄養素バランスについて、15 歳から 29 歳までの女性では、脂質エネルギー比率が 30%を超えており、「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」の目標量を上回っています。また、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の頻度も、若年女性ほど少ないことが示されています。
さらに、妊娠を希望する女性は、胎児の神経管閉鎖障害発症リスク低減のために十分な葉酸摂取(400μg/日)が必要となります。しかし、非妊娠時の 30 歳未満の女性の葉酸摂取量は 300μg/日にも達しておらず、葉酸の摂取源の一つである緑黄色野菜の摂取量も十分ではありません。
引用:妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
妊産婦や産後にどのような栄養が必要かまとめたら
妊婦や産後にはどのような栄養が必要なのかまとめてみましたが、皆さんの参考になりましたか?
厚生労働省が推奨している栄養素を摂取できるように献立を立てられているプレートを知っていますか?
詳しくは他の記事にまとめてありますので、見てみてください。